”あったらいいな”に答えるとは

松本市のバレリーナのための洋裁工房 アトリエアンドゥ
オーナーの安藤みのりです。

 Instagramは度々投稿していますが、ブログはご無沙汰しておりました。日々、師匠や沢山の方々のお力添えをいただき勉強させていただいていますが、なかなか思ったことを文章で表現するということは簡単ではないですね。

 バレリーナの”こんなものがあったらいいな”の声に洋裁で答えたい!と思い立って早数ヶ月。

”あったらいいな”と思うものとはなんなのか、既存のバレエグッズの改良版なのか、全く新しい開発商品なのか。そもそも商品を仕立てて販売すればそれは叶うのか、というところから考えさせられています。

いただいたお声をカタチに仕立てて販売を始めることがスタートだと思っていましたが、自分の考えも及ばなかったヒントをいただき、え?それ本当に私にできるのかな?と思ったことも。

 バレリーナのためなのかバレリーナのママのためなのか。レオタードや衣装を着て踊るのはバレリーナだけなのか。全国の人のことを考えるのか近くの人のためを思うのか。

どれも正解・間違いと括れるものではないですが、まずは身近な人の声に答えていきたいと思うようになりました。

 知り合いのバレエ関係の方から「インスタ見ました!」とか「応援してるよ!」とたまにお声がけいただけることがあります。本当に嬉しくて嬉しくてこの方だったらどんな商品、サービスがあったら笑顔になられるかな?と考えます。

また「孫が新体操をやっていて娘が毎回レオタードを作るのが大変と言ってるんだよ」といった声もいただきました。私にできることは大量生産ではなくオーダーメイドです。だからこそ、小さな声に確実に答えたい、答えないといけないと思っています。

そのために毎日技術習得も必死です(ぜひInstagramもご覧ください)。

 長野が、そして日本が、もっともっと文化・芸術が発展し、人の心がより豊かになる。大好きな洋裁とバレエで私もちょっとそのお手伝いができたら、こんなに嬉しいことはありません。

 ”あったらいいな”に答えるとはどういうことか。それは小さな工房にとって大切な問いとしていつも心に刻んでおきたいと思っています。

ストーリーのあるお洋服

松本市のバレリーナのための洋裁工房 アトリエアンドゥ
オーナーの安藤みのりです。

私は昔から技術家庭科は得意でしたが美術が大の苦手でした。

ハンドメイドが流行りだした頃、漠然とアクセサリー作家さんに憧れたりしましたが、販売されている作品や手芸店のパーツ売場を見ても素敵だなぁと眺めるだけで、オリジナルのデザインが全く浮かんできません。

私にデザインする仕事は絶対に無理だと思いました。

でも今は全く不安がありません。常にワクワクするし、絶対カタチにするって思えるし、練習で作るものも実際に着用するわが子に選択肢を提示することはあっても迷いがありません。

それは洋裁の師匠、RaspberryGirl®の田川恵理子先生の言葉をお借りすると、「ストーリーのあるお洋服」だからだと思います。

デザインするとは、ストーリーをカタチにすること。

誰がいつどこでどのように何を着るのか。

誰にいつどこでどのように何を着せたいのか。

これがより具体的であればあるほど、デザインはよりはっきりとカタチになるのだと思います。

裏を返せば、どんなに可愛いお洋服でもストーリーがなければ人の心に届かないことを師匠から学びました。

 

 何年か前に、テレビで「YUMIKOのレオタード」の竹島由美子さんのドキュメンタリー番組を見ました。

ドイツのバレエ団でプロのバレエダンサーとして活動する傍ら、自分と友人たちのためにレオタードを作りはじめ、その評判が口コミでヨーロッパじゅうに広がり、オーダーがどんどん増えたためにビジネスにされたというものでした。

私が実現したい、”バレリーナ・バレエダンサーの、こんなものがあったらいいな”をまさに実現されたのです。

そこには確かにストーリーがありました。私も由美子さんのように、こんなものを作ってほしいの声に答えていきたい。

ちびっこバレリーナの保護者様から大人バレリーナ・バレエダンサーさんまで、”私はこんなものがあったらいいなと思うのだけどきっと他にも同じように思っている人がいると思う“と思うもので、洋裁でできることがあればぜひ教えていただきたいです。

バレエ洋裁工房を作る理由

バレリーナのための洋裁工房アトリエアンドゥ
オーナーの安藤みのりです。

これまでの私は平日に、趣味の域を脱しない自宅ネイルサロンと、週2~3日アルバイトをしていました。

でもコロナで営業自粛&自宅待機になり、家族みんなで引きこもりの日々。

バレエを習っている3人の子どもたちのが家で練習できるようにバレエレッスン用のバーをDIYしたり、小さな畑を耕したりして過ごしていましたが、正直時間を持て余していました。

しばらくしてとてもありがたいことに、バレエ教室が感染対策を徹底してレッスンを再開してくださいました。

クラスの入れ替わりで更衣室が密にならないよう、レッスンが終わったらすぐに服を着て教室を出ないといけません。

そのとき、まだボタンをとめられないような小さな子供でも自分ひとりでサッと着られるワンピースってなかなか売ってないな、ないなら自分で作れないかなと思いました。

以前から洋裁には興味があり、何年も前にどこかで習えないか検索をしていたのですが、その頃はいいなと思える教室がありませんでした。

でも今回はググったらすぐに、私にピッタリと思える教室が、それも家のすぐ近くに見つかったのです。

すぐにでも習いたい!と思いましたがやはりコロナの影響で教室はお休み、生徒さんの新規募集もされておらず、でもいてもたってもいられず新規募集を再開されたらとにかく一番に入会したくて先生にメールを送りました。そして再開後一番に入会させていただきました笑

その頃はまだ、せっかく洋裁を教わるなら同じようにバレエやその他着替えが必要な習い事をしているお子さんのために、ワンピースの販売をしたいな、他にも何か役に立つものは作れないかな、くらいに思っていました。

それから数日して、小学生の長女がポツリと「学校とかに着て行っても恥ずかしくないバレエショーツがあればいいのに…」と言いました。

アンテナを張り巡らせていた私の頭はビビビビビ‼‼‼‼‼と反応しました!

そうやんね!毎日レッスン行くのにバレエショーツで朝から学校行ったら体操着に着替えるときとか恥ずかしいやんね!でもネットで検索したって世界中どこにも、ベージュ一色のバレエショーツくらいしか売ってへんよね!だったらママが、品質も履き心地も見た目も恥ずかしくないバレエショーツ作ったる!発表会やコンクール本番は無理でも、普段のレッスンでちゃんとはみ出さへん、透けへん、でも恥ずかしくない、品質も履き心地も最高のショーツ、作ったる!!(実は関西人です)

間違いなくそこで私完全にやる気スイッチが入りました。

またその頃、アルバイト先がコロナの影響で閉店することになりました。とても良い環境だったので一瞬凹みましたが、でもこれはバレリーナのための洋裁を始めるむしろチャンスだ!と思ったのです。

私がお世話になっている洋裁の先生は、RaspberryGirl®の田川恵理子先生です。先生は私以上に情熱的で、洋裁の技術・知識が半端なく、作ってこられたお洋服の数も半端じゃなく、経営についても知識豊富で更に常に勉強を続けておられ、尊敬しかありません。

先生に出会えていなかったらおそらくここまでやるって覚悟をできなかったと思います。

ただ、気持ちを強く、強すぎるくらい強く持つと、不思議と周りの環境も整ってなぜか全てが面白いくらいに望みどおり叶っていくものですね。この数ヶ月でそんな不思議体験をいくつもしました。先生を通じて、必要としていた学びや環境も得ることができました。

私はまだ具体的に何も生み出せていません。ただ1年後と決めたOpenには、それまでにひたすら学び、技術を高め、アイデアを形にし、更にアイデアを出してまた形にし、他にはないAtelier Un Deuxの製品を世に送り出します。

ミシンを納品していただきました。

バレリーナのための洋裁工房アトリエアンドゥ
オーナーの安藤みのりです。

1年後の販売開始を目指し奮闘しています。

本日、ミシンの納品をしていただきました。

これで毎日ミシンを踏むことができます!

日々精進      

子どもたちの洋服や小物も作りながら

技術向上に努めます。